保護者に拒まれないPTAにするために

先月の朝日新聞紙上に掲載された識者投稿「私の視点」PTA拒む保護者へ 改革しよう、手を貸して
東京都内で区立小学校のPTA会長をなさっている弁護士さん:大塚嘉一氏によるものだ。
 恥ずかしながら私もPTA会長を経験したので共感することがあるかなぁと読み進めたのだが、共感どころか反感ばかりを覚えてしまったので、当該投稿文の構成をなぞって、私見をつづり朝日新聞に投稿したのだが、このほど、掲載しないとの連絡があったのでブログで紹介したい。
 PTAに加入したくない・脱退したい人たちが目立ってきているという。強制自動加入と言っても年間数千円の会費負担だけで目くじらを立てている人は少ないだろう。卒業するまでに最低○回は役員をするか委員会に入らなければならないとか、役員決め・委員決めの保護者会に欠席した人から選出するなんていうような不文律で、家庭事情・仕事事情・身体事情一切無視で役員・委員を押し付けられ、家庭や仕事がとんでもないことになってしまった人が回り回って「そもそも強制自動加入はおかしい」を叫び始めて広がりを見せているんだと思う。学校のことだけでも大変な思いをしながら役員・委員のことをやっているだけでなく、行政・地域・P連からのあて職・招請・動員の生贄にされるのはこういった役員・委員の皆さんでもある。かくいう私も、我が子が小学校時代にPTA会長を渋々引き受けてしまい、苦渋を味わってきた。我が子の中学在学中に私をPTA役員にしようとする打診を受けたら校長室に乗り込んで「PTA脱会届け」を叩き付けて役員就任を回避するつもりでいる。
 まずもって、役員・委員の人数をミニマムにすべきだろう。役員は本部・学年・地域(子供会)3役だけで良いと思う。委員会や〇〇係といったものは活動の都度ボランティア募集に転換しても十分やっていけそうなものである。学校行事やPTA校内行事には協力的な保護者さんたちが多い。学校によっては学年や地域の役員を再構成して全校委員会のメンバーにしているケースもあるようだが、委員会活動を募集ボラにして学年や地域の役員さんたちは親子行事程度に特化できるなら、なり手はなんとかなると思う。また、諸々のあて職・招請・動員があるから本部三役が忌み嫌われる実情もあるのだから、そういうことをやめていかないと本部三役もなり手がいなくなる。そしてそういったことで辛酸舐めてきた役員委員経験者たちが「そもそも強制自動加入はおかしい」を叫び始め、また呼応している(私も…)のだろう。役員数を大幅に削減すれば保護者間の押し付け合いにたよらず、職員室サイドで適任者を検討・打診する決め方に移行できそうに思う。入学式終了後の体育館に監禁されて手を挙げさせる役員選出の空気はいたたまれなかった。
 PTA会長などが招請される学校外の会議と言っても、これまでは年間1~2回、顔を出して情報交換・意見交換してくれば良いようなものばかりだったかもしれない。だが「協働のまちづくり」というものが始まると、学校PTAの代表が地域協働体のメンバーに組み込まれ、毎月のように会議招請され、実働メンバーをPTAから動員することも求められる。PTA役員は時間の融通が利くような職業なのだろし、そういう人はほかの保護者さんたちから信頼されてもいるだろうし、その人の考えはほかの保護者さんたちのコンセンサスを得られるものだろうし…というのは過去の幻想だと思う。行政や地域はPTA役員が青壮年層のリーダーだと思っているのかもしれないが、声の大きい保護者たちに押し付けられたり先生方から泣き落とされた都合の良い人でしかない場合もある。そんな人を諸々の検討会やら協議会に招請しても、そこでの決定事項に保護者たちはついてこない。PTA活動が学校への支援と子どもたちへの支援程度に止めておかないと保護者さんたちはますます距離を持とうとするだろう。そしてPTA役員のなり手はますますいなくなってしまう。
 青壮年層の地域参画も協働のまちづくりもその必要性には反意は無い。でも学校PTAを組織に組み込むことで青壮年層が参画している体裁にして進めていく手法は学校PTAを疲弊させ崩壊させることになりかねないと思う。青壮年層の協働のまちづくり落とし込み、地域参画意識の醸成、地域の実働要員化は別なツールで実現することはできないのだろうか。
 学校PTAに求め続けざる得ないなら、自治体の協働のまちづくり担当部局と自治体教委が協議して各公立学校のPTA役員を自治体職員と学校教員とで占めさせてPTAを協働のまちづくりの実働要員化させるしかないのではないかと思う。一般市民の保護者役員には荷が重すぎる。協働のまちづくりへの傾倒が過ぎれば一般保護者はPTAそのものを忌み嫌いかねないのではあるが…。

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