岩手県一関市の広報アイスタイルには「ふれーふれークラブ」という各中学校の部活を紹介する連載がある。11月号で紹介されていた「川崎中学校野球部」は3年生引退後とはいえ2年生1人だけになっている。ほんの数年前には野球部が廃部された室根中学校学区の新入生が「虚偽転居越境入学」していたほど、盛んだったはず。はっきり言って驚いてしまった。
数十年来の岩手県ローカルルールだった「全員加入制」が部活動ガイドラインの改定過程で是正方針が打ち出されたことからすべての市町村教委が任意入部化に転換し実態上全員強制入部が続いている疑いが濃厚な中学校が幾校か見られる(特に北上市…)ものの全中学校が任意入部化したことになっている。少子化で生徒母数が激減していることと相まって中総体等の大会は多人数競技の部活動は大半が連合チームである。そしてまた、クラブチーム志向も高まっている。
近年、中総体にクラブチームも参戦できるようになった。(バスケットは協会の意向で部活の地域移行を担っている地域クラブ活動のチーム以外は参戦不可で、しかも地域クラブ活動のチームはジュニアウィンターカップなどバスケット協会主催大会には参戦できないのだとか…この点については後述したい。)やりたいスポーツ部が学区校に残っていても連合チームになり、しかも3年生の引退や新入生の入部のたびに連合の組み合わせも変わってしまう。まして、やりたいスポーツ部が学区校に無いならなおさら「クラブチーム」を志向するものだろう。クラブチームでも中総体に出られるならなおさらだ。
一方、バスケットや硬式野球など中総体に出ない前提のクラブチームも有り、市内だけでなく市外・県外のチームに所属する中学生も少なからずいるのだろう。ただでさえ少子化だ。各校各部ごとの地域移行を進めている一関市だが、地域移行と言っても大半は従来の各部父母会ありきであるうえ、連合チームを余儀なくされて、休日だけでなく平日の夕夜間練習までも自家用車送迎と立哨当番等で親の実働負担も重い。
ワンゲートベースボールクラブというクラブチームが立ち上がり今月から活動を始めている。報道等によると連合チームになっている一関中・一関東中・萩荘中3校の野球部父母会が来春には「地域クラブ活動」として3校の野球部を担うために発足したものらしい。一関市教委などと協議しながら進めていることとは思われるが、ハシゴ外すなよトッキー教育長先生!
紛らわしいことだが、中総体にはこういう地域クラブ活動のチーム、学校部活の連合チーム、そして一般的なクラブチームが混在し始めている。中体連の大会以外にも様々な大会が有るものだが、それらも同じ顔ぶれになる、学校部活と同じメンバーなのに「○○アタッカーズ」みたいな名前で出てくるチームも有るけど…
いずれにしても、中学生は一般的なクラブチームにシフトしていき、少子化も相まって学校の部活に入部しても(その部が地域移行していようがいまいが…)連合チームにならざるえず、一関・平泉両市町だけではチームが作れない競技も生じてくることと思う。学校によっては設置部数も減らさざる得ず(部員ゼロになればおのずと…)入ろうと思っていた部が入学したら無くなってたなどということも始まってきているのでないか。学校による設置部の違いで選択肢が狭まってしまうことは避けてあげたい。一般的な運動競技と吹奏楽部・音楽(合唱)部は学校の枠を取り払って希望者を募って適切な人数になるようにチームを分けるなどして、市内すべての中学校のすべての新入生が選択できるようにしてあげるべきタイミングなのではないかと思う。学校間移動・学校外活動拠点への移動手段は懸案事項だろうが、これまで各校各部の父母会ありきで進めてきた地域移行では、いや、地域移行が始まる以前から親たちは週末だけでなく毎晩のように西へ東へと車を走らせて送迎だけでなく立哨当番的なことまでやってきている。声は上がっていないかもしれないが、過重な負担でもあるだけでなく、高齢者・病弱者の介護や年少者の育児、仕事のシフトなど「物理的に不可能」な家庭が無いとは言えまい。他県ではバスやタクシーの無償デマンド運行、スクールバス等の公用車活用などしている。制度の制約・予算の制約も想定されるが乗り越えて実施していただきたいものだ。今後、連合チームはより多校化・広域化していくのも必定である。家庭の協力だけではなんともならず、部活離れに拍車をかけかねないとも思われる。やりたくない子に無理強いしたくはないが、やりたい子たちが家庭の様々な事情で参加できないという事態は避けてほしい。
ついでに言わせてもらうが、特設合唱部でNコンと唱連コンに参加するのもやめさせたい。両コンクールとも連合チームでの参加が可能になっている。本当に歌いたい子たちを今まで特設部さえも作られていなかった学校も含めて募ってみてほしい、合唱のマチ・一関なんでしょ、マエストロ黒川どの!一関市民合唱団で地域クラブ活動を引き受けようぜ!!
昔から言われていることだが「大会が多すぎる」。学校の部活だからと言って中総体と新人戦だけではなかったでしょ、大人の皆さんが中学生だったころも。こんなことを述べると反感を買いそうだが、地域クラブ活動のチームと学校部活のチームは中総体と新人戦にしか参戦できないことにして、それ以外の大会は従来型のクラブチームだけしか参戦できないことにしてはいかがだろうか。それではやり足りないという生徒諸君は部活動・地域クラブ活動からクラブチームにシフトして存分になさればよいと思う。あっ、言っておくけど、クラブチームも中総体に出続けるのなら評判の悪い部活動ガイドラインと同様に平日2時間休日3時間しか練習できないし平日1日と土日どちらかは休日だからね!
バスケット協会の方針には共感するところがある。今までジュニアウィンターカップも大半は学校部活のチームだった、クラブチームのような名称のチームでも内実は学校部活チームだったりすることも珍しいことではなかった。功罪両面あろうが、大会多すぎたよねぇ、皆さん。学校部活のチームが地域クラブ活動になったらジュニアウィンターカップなど協会主催大会には出られない。バスケット協会は毎週のように大会が有る中学生活を是正しようとしているのではないだろうか。部活でバスケをする子たちにもクラブチームでバスケをする子たちにもそしてその親たちにも時間的経済的余裕を持たせようとしている側面もあるのではないか?英断なのかもしれない。


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