一関市版部活動ガイドライン教育委員への説明に疑問多すぎ

一関市のホームページで最近UPされた昨年11月の教育委員会議議事録に驚きの記述を発見した。スポーツ庁の運動部ガイドラインや岩手県の部活動方針を受けて市教委と市内中学校長が検討してきた一関市方針を説明している。

・小菅教育長 日曜日を基本的にやらない日にしますので、このあと父母会から異論が出てくるのではないかなと。 父母会というのは育成会と言っていますけれども、部活動の引き続いてやっている練習で、父母会が主体となって行う練習です。 保護者会など、あるいは育成会というのを作って、部活動は勤務時間終了まで、その後は、そのような組織で大体1時間ないし、場所によっては2時間ぐらい練習をしているところもあるのが実態(中略)父母会などの育成会では、子ども達は同一のメンバーですから、そのような方向でなんとか理解は得られるのではないかなと思うのですが、スポ少は、これはまた別組織なので強制力がないので、こちらの権限の中ではありませんし、強制力はない(中略)日曜日にスポ少ということで活動されれば、結局ずっと同じだし、子ども達が参加すれば土日はないということに変わりません(後略)
・千葉委員 スポ少で、日曜日に体育館を貸してほしいという依頼が出てきた時は、これは貸さないということになりますか。
・学校教育課長 スポ少は我々の所管ではありませんが、協力要請の形、お願いでしかないのではないでしょうか。 

父母会練習はなんとか理解してもらって日曜日に練習させないようにしたいが、スポ少なら教育委員会の所管外なので活動しないことを協力要請するけれども強制まではできない、つまり、スポ少だったら禁止できないと結論づけているのだ。これに対して教育委員の皆さんから異論は出されてもいない。

県方針では土日どちらかと平日1日の週2休も平日2時間休日3時間の練習時間抑制もともに父母会もスボ少も含めると明記しているのであるし、校外のスポーツ文化活動に取り組む生徒に配慮する取組の推進も指示しているのだが、この教育委員会議では説明されたのであろうか。小菅教育長はガチガチの全員加入制を温存しスポ少という方便で休養日逃れを容認したいという意向をお持ちで、都合の悪い部分の説明を割愛させたのではないか。関連する指摘や質問が出ていないのはそのためではないのだろうか。

市内の中学校ではほとんどの運動部で父母会練習が実施されてきたし、一部の父母会はスポーツ少年団登録してもいる。日曜日にも練習するために父母会などがナンチャラスポーツクラブと名乗り、結局、土日両日とも事実上の部活をやられ始めているとも聞こえてきている。

また、ある中学一年生の保護者の方によると、お子さんが校外のスポーツを続けるので入学した中学で唯一の文化部である総合文化部に入部しようとしたが、担任や校長から説得されて異種競技の運動部と両立することになったとも聞いている。生徒は運動部のコマなのか?

・伊藤委員 まずは学校にある部活動の種目だけではなくて、例えば今は壁を登るスポーツ(ボルタリング)をやっている生徒もいるのですよね。 やはりまだ、私から言わせると勝利至上主義が親も子ども達も根強く残っているのですね。

というどちらかというと家庭サイドに勝利至上主義があって学校の部活動以外のものを熱心にやられ始めていることを懸念しているかのような発言も議事録にあったが、勝利至上主義はガイドラインで縛られずに部活動をさせたい一部の親・教員・外部指導者たちこそが持っていて、学校外の活動をさせている保護者さんたちはそんな前時代的なものとは決別しているはずだ。

このブログで何度か触れてきたように、文科省は学習指導要領に照らして生徒には必ずしも部活に参加しなくてもよい制度になっているという見解であり、スポーツ庁は運動部ガイドラインFAQで、文化庁は文化部ガイドラインそのもので、それぞれ部活動への加入を強いることのないよう留意しなければならないと示し、岩手県の部活動方針もそれらに則った改定を検討している。部活動の練習時間抑制や休養日拡大は一関市や岩手県に限らず抜け道が横行しているようであり、自治体によっては教委が「積極的黙認」をしている模様で、結局、無休日長時間練習傾向は続くのだろう。であるならば尚更それを望まない生徒や家庭に部活動を強いることは如何なものだろうか。校外の活動するしないにかかわらず部活動の入部を強いないことこそが生徒や家庭の願いに叶うものだと強く訴えたい。そして県方針への対処を中抜きしてしまった一関市は県方針の改定に即座に対応して市内の中学校に全員加入制を撤廃させ加入強制性を排除すべきだろう。

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