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2015年4月13日 (月)

一関市内中学校の部活全入問題で市教委から回答がきたけれど…

 3月31日、一関市教委から再回答があったので紹介のうえ、考察を述べたい。

 回答全文を紹介する前に、一関市の新中1生諸君や一関市に他県から転校してきた中学生諸君が「必ず部活に入れ」と言われて戸惑っていると思うので一部をまず紹介する。
 本人に加入意向がない場合や家庭の事情等で加入させたくない場合などにつきましては、該当する中学校へ直接ご相談をするのが一番良いかと思います。もし学校に相談しにくい場合には、学校教育課(一関市教委)において相談を行いますので、どうぞお越しください。

 まずはご両親とともに担任に相談、ダメだったら、副校長・校長、それでもダメだったら市教委だ。不本意に部活に入って振り回される中学生活を送ってほしくない。ほとんど(たぶん全部)の学校で部活に連動してスポ少や育成会にも入らなければならない。学校として部活の練習時間や休日の練習は制限されていても、体育館やグランドで延長練習が有ったり、市民体育館・市民グランドに移動して夜間練習をしたり、毎休日に早朝練習が組まれたりしている。そして毎週のように練習試合や大会だったりする。他のことを続けたいから部活はやりたくない、家庭の事情で部活はやれないというならそれを貫いてほしい。

 それでは、回答全文を紹介する。なお、一関市への再質問の概要やその経緯は以前にブログ掲載している。ご参照いただきたい。
http://peki-chan.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-a5d5.html

 中学校の部活動は、学習指導要領の総則の配慮事項の中に教育活動として位置付けられており、スポーツや文化及び科学等に興味と関心を持つ同好の児童生徒が、教員等の指導の下に、自主的に参加して行われるものであり、スポーツや文化及び科学等の楽しさや喜びを味わい、学校生活に豊かさをもたらす意義を有しております。
 また、部活動は、学級や学年を離れて生徒が活動を組織し展開することにより、生徒の自主性、協調性、責任感、連帯感などを育成する場としても大きな意義を有するものであります。
 市内各学校の教育課程は、一関市小中学校管理運営規則上、学習指導要領に基づきながら校長が定めることとなっており、それに準じる教育活動も同様と捉えております。よって、部活動に必ず所属させることとするかどうかは、市教育委員会で一律に定めることではなく校長に委ねて具体に対応することとしております。
 しかし、特別な事情をもつ生徒への特別な配慮は必要であろうし、運動・文化のいずれしかない選択肢は自主性に鑑み改善の必要性があると考えます。
 市内各中学校では、部活動の意義を踏まえ、生徒会規則等で部活動加入を規定している学校が多いことから、本人に加入意向がない場合や家庭の事情等で加入させたくない場合などにつきましては、該当する中学校へ直接ご相談をするのが一番良いかと思います。もし学校に相談しにくい場合には、学校教育課において相談を行いますので、どうぞお越しください。

一関市教育委員会学校教育課長 小野寺 孝

 それではこの回答を考察してみたい。

 まず「部活動に必ず加入させるかどうかは各校長に委ねている」とあるが…
運動部活動の在り方に関する調査研究報告 (中学生・高校生のスポーツ活動に関する調査研究協力者会議)平成9年12月
 入部の在り方に関する本協力者会議の検討においては,i)子供の体力・運動能力が低下してきている現状もあり,運動部活動の意義をより多くの生徒が経験することはむしろ望ましいと考えられる,ii)生徒数が減少する中で全員入部によって部員数が確保できている状況も認められる,調査結果からは全員入部が特に問題であると読み取ることは難しい,などの意見が多く出た。
  しかしながら,生徒が自発的・自主的に活動を組織し展開するという部活動の本質を突き詰めると,運動部活動への参加については,生徒一人一人の考えを大切にすることが必要であり,保健体育審議会答申で指摘されているとおり,部活動への参加が強制にわたることのないようにすべきである
。(http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpad199801/hpad199801_2_051.html)
とあり、部活動に必ず加入させるかどうかを各校長に委ねること自体が「児童生徒の参加が強制にわたることのないようにすること」に逸脱しているのではないだろうか?
あくまで「調査研究報告」なので強制力の有るモノではないのかもしれないけど…

 市内各中学校が全生徒に部活加入させているかどうかは肯定も否定もされなかったが、「市内各中学校では、部活動の意義(スポーツや文化及び科学等に興味と関心を持つ同好の児童生徒が、教員等の指導の下に、自主的に参加して行われるもの)を踏まえ、生徒会規則等で部活動加入を規定している学校が多い」とは回答された。
 「部活動の意義を踏まえ」と「生徒会規則で部活動加入を規定している学校が多い」が一文で述べられているのは乱暴だと思うのだが、そうとしか述べようがないのかもしれない。これは「部活動に生徒全員加入させたかったが自主的に参加すべきモノを校則で規定することは望ましくなかったので生徒会規則で規定させて生徒全員に部活動を強いてきた」ということではないのだろうか?はっきり言って詭弁以外の何ものでも無いだろうと思う。

 冒頭で紹介したとおり「本人に加入意向がない場合や家庭の事情等で加入させたくない場合は各校または市教委に相談されたい」という文言もある。
 求めていた「先の回答(市教育委員会として部活動への参加を強制している事実はありません)を論拠に加入拒否を申し出て差し支えないか」は言及無しだったが「相談を受ける」という姿勢を見せてくれたことは評価したいと思う。なんと言っても今回の回答をひねり出された方々も老若問わず部活全入の中学で部活付けの中学時代を過ごしてきた世代であり、いろんな意味で「パンドラの箱」を開けられて困ったであろうから。
 ただ懸念されるのは生徒会の規則にしている学校だと逆に学校裁量で未加入を認めがたいであろうことだ。実際に相談されたとき、どのように対応されるのだろうか。未加入を認めるとしても上級生や他の新入生に説明がつくんだろうか。
 規定しているのが生徒会則であろうがなかろうが、校長や市教委に親が直談判したとしても、やんわりと説得されるだけのような気もするなぁ…「お父さんだってやってきたでしょ、みんなやってるんだし、イジメに遭うかもしれませんよ。」とかってね…
 でも、校長裁量で未加入を認めてくれるかもしれない。繰り返しになるが、他のことを続けたいから部活はやりたくない、家庭の事情で部活はやれないというならそれを貫いてほしい。 不本意に部活に入って振り回される中学生活は本人にとっても家族にとっても不幸と後悔の始まりでしかないだろうと思う。

 ということで、承服できないことが山ほど有るけれども、重ねての追質問ではなく意見として次のようなメールを一関市教委に送ったところである。

3/31 市教委回答に対する意見メール
 年度末のお忙しい時期に恐らくは苦慮されたであろう質問にご回答いただきましてありがとうございました。しかしながら承服しかねる点がありますので、意見として述べさせていただきます。追質問ではございませんので回答は求めません。
 部活動の全員加入を強いることが各校長の判断で許されてしまうこと自体に違和感がありますし、学校によっては生徒会則で決めている(私もそういう中学の出身ですが)とはいっても、遠い過去の先輩たちが当時の校長をはじめとする先生方と折り合いをつける中で定められたものであって近年の生徒たちの気持ちや事情を反映したものではないはずです。
 「特別な事情をもつ生徒への特別な配慮は必要」というスタンスはお示しいただきましたが、それでは何かそれなりの事情が無い限りは部活をやらざる得ない「半強制状態」でしょうし、家族から学校なり市教委に申し出なければならないという「高い敷居」が立ちはだかります。
 「部活動に必ず所属させることとするかどうかは市教育委員会で一律に定めることではなく校長に委ねて具体に対応すること」のままでは「同好の児童生徒が自主的に参加するもの」ではあり得ないと思います。再考される機会がありますことを期待しております。
 新学期になり各中学校に部活動への不安を抱えた生徒も入学していくことと思います。
新入生及びその家族の不安解消のためにも、早々に「市長へのひとことへの回答」に掲載していただきますよう、お願いいたします。
なお、私自身の子女は27年度中学入学予定者ではございませんので近々にお手数をおかけすることはありませんが、近い将来、子女が中学入学の際にお手数をおかけすることになると思いますので、その節はよろしくお願いいたします。

 ちなみに4月13日夜の段階で一関市ホームページ「市長へのひとことへの回答」には未掲載である…パンドラの箱は開けたが限られた一個人にちょっとのぞかせただけで蓋はしておこうというスタンスなのかもしれない…一応、早期掲載の期待を込めてリンクを貼っておく

http://www.city.ichinoseki.iwate.jp/index.cfm/7,0,96,489,html
8月末と10月の新しい質問とそれに対する回答が掲載されている(平成28年2月1日現在)が私とのやりとりは未掲載のまますっ飛ばされている。そんなに不都合な真実なんですか?市長さん…

 27年4月、一関市でも新しい統合中:磐井中が誕生した。統合前の山目中・中里中とも生徒全員強制部活加入であったろう。磐井中でも生徒全員部活加入は当然のこととして引き継がれたことと思うが、どのような形で規定されたのだろう?やはり生徒会則だろうか。残念ながら磐井中学区民ではないので知る術が無いのだけれど。

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コメント

高校も中学校も部活に入らないと行けないって、おかしい
山目とか桜町は大きい中学校ならいいと思いますが、
私が中学のときは部活2つしかありませんでした。

文化部という選択肢がないのは、どうなのかなーと思います。
市役所は殿様商売だし、40~50歳の使えない人が支配しているんだろうなーって

by 一関に住む、25歳の若者より

私は50代後半子供1人ですが来年中学生になる子供がいます。中学はクラブ運動部だけ、選べません又、運動部だと休日は、試合遠征等での家族の協力が欠かせない共働きでで夫婦休みが違い中々難しいです。文化部が有れば生徒自身で行えますが運動部では、無理です生徒数が、少ないので運動部強制です、なぜ教育委員会では、運動部だけ設けて文化部は、あとましなのでしょうかね、運動部はお金の負担もあるし大変です

一関市の方でしょうか?部活は機会を提供してくれさえすればいいのに、それを維持するために全生徒を総動員するおかしなことになっちゃってるんですよね。その学校に文化部が無いのは、教育委員会が作らせなかったのでは無く、文化部が根付かなかったとか、昔はいくつか有ったけど生徒数が減少していく過程で部員がいなくなって全て廃部になったとか、経緯があってのことだと思います。お子さんが積極的に部活に参加しようとしているならやらせるしかないでしょうが、そうでないならば「子どもが部活参加を望んでいないから入部させない」と入学前に学校に、ダメならば教育委員会に申し出てみてはどうでしょう。一関市のようなスタンスなら認めてくれるかもしれません。一関市にしても、ホントにそんな申し出が来たら認めるかどうか怪しいのではありますが…

今のところは、すべて部活強制です、私もそうですが、運動が不得意で文化部に入り中高文化部でした。何故か子供も運動は、不得意です、しかし、イジメがあってから自分で空手がしたいと言って真面目に通ってます初段で心も強くなり助かっています親が毎回送迎をしてます中学生になったら部活で続けたい事が出来なくなるし私は親の勝手かも知れないが現在の部活があまり良くないと思います、空手は3才から40-50才位まで色んな経験が出来る場所です。部活と社会人が入る活動を比べるとしたら後者を選択します、部活は学校はあまりタッチしませんスポシーに入ってある意味で親管理です

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