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2016年6月22日 (水)

文科省が部活動休養日徹底化を全国に通知、各教委・各学校等は実効ある対応を!

 5月末から6月初旬にかけて中学生等の部活動に関して、活動そのものを抑制的にして、無休日長時間練習を是正することや外部指導者を導入するなどして先生方を18時までに退勤させることなどを求める自民議連の検討中間結果や文科省の方針が報道された。そして、6月17日、文科省が各都道府県教委に対して部活動「休養日」の設定徹底を通知した。

「土日、部活休み」提言 教員の長時間労働是正 自民議連
http://www.asahi.com/articles/DA3S12380516.html

中学高校の部活動に休養日設定を 文科省が提案へ
http://www.asahi.com/articles/ASJ635FTGJ63UTIL04R.html

部活動「休養日」の設定徹底を通知…文科省
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160617-OYT1T50124.html

 これで近々に部活動の無休日長時間練習やそれが主因の一つでもある先生方の長時間労働が改善されるのか、正直なところあまり期待できない。
 こういったガイドラインは1990年代にも打ち出されたものの、ほとんどの学校で有名無実化されているのが実態だからだ。平日はもちろん土日もほとんど部活があったり練習試合や諸々の大会参加で埋められている中学校が多く存在しているという。
 また、部活動に連動して中学生スポ少とか○○中○○部育成会とか○○中○○部父母会練習等という社会体育的なものが組織されている地域がある。部活動としては練習場所・練習時間・対外試合・参加大会に制約があるのでそれを補完するために地域や保護者が中心となって組織して部活に連動して生徒たちを加入させているものだ。私が住んでる岩手県一関市は「部活動は全員加入(コレは岩手県の一般ルール)+部活動に連動する社会体育等にも半強制加入(コレは一関市特有の風土か?)」で中学生のほぼほぼ全員が無休日長時間練習と毎週末の練習試合or諸々大会を強いられてもいる。同様な地域や学校は全国各地に有るらしい。全生徒に部活動加入させている地域にこの社会体育等があるとほぼほぼ全員が無休日長時間練習と毎週末の遠征参加となり、中には社会体育等の夜間練習や土日の遠征に帯同を求められている顧問教員もいる模様である。なお、学校が主体的に社会体育を組織・運営し、公然と夜間延長練習や休日長時間練習を生徒に仕向けている学校もあるのだという。そのほうが、部活動に熱心な学校・部活動に熱心な先生として地域や保護者から評価されるという側面もあるだろうけど…
 土日の練習ができなくなったらまともな練習ができなくなるとか、正式な大会以外は遠征できない、練習試合もできない、という意見も聞かれる。平日も5時か6時までしか連習できないのではやりたりない、練習不足だとも聞く。休養日の実施徹底を文科省から求められても、生徒からも保護者からも地域からも理解されるものではないだろうし(それが彼らの総意では無いとしても)、そもそも教育委員会・中体連・中学校長会・現場の先生方のなかにも、この文科省通知をかわして従来通りの部活動を続けようとするベクトルのほうが大きくなるものと思われる。もしかするとこれまで社会体育的なものが無かった学校でも社会体育等を立ち上げて練習時間・練習試合・諸々大会参加を維持しようとするかもしれない。
 私は全運動部に社会体育等が組織されている地域や学校であれば、部活動を社会体育等に全面的に委ねれば良いのではないかと発信してきた。顧問の先生だからといって必ずしも学生時代に当該競技を経験してきている人ばかりにはならないもの。勤務時間を超えて部活指導にあたり、生徒を帰した後に職員室で夜半まで授業準備や校務に追われているのだから、部活指導よりもそれらに勤務時間を充てさせるべきではないのか。それに生徒たちにとっても放課後の短時間では、着替えて、準備して、ウォームアップしているだけで多くの時間がかかり、本格的な練習はわずかな時間にもなるだろう。それよりは、隔日になろうとも夕刻以降に2~3時間、じっくりとした時間の練習が望ましいのではないか。そして、それを求めて社会体育等が夜間練習・休日練習をしてきたのではないのか。部活動休養日徹底を求める文科省通知の対応として、実施できないものだろうか。
 文科省学習指導要領によれば部活動は「生徒の自主的 、自発的な参加により行われる」ものであり、部活動は活動を希望する生徒が希望する部が学校に有れば加入して活動すれば良いものであるはずだ。部活動を社会体育等に委ねるに当たっては全員加入ルールは撤廃し、硬式野球のリトルシニア・サッカーやバスケットのユース・フェンシング・ダンス・一輪車・ゴルフ・スイミング・ピアノ・バイオリン等、校外の活動を諦めさせず、将来の芽が摘まれることのないようにしていただきたいものだ。
 当地は小規模校も多い。限られた運動部しか無い学校、文化部は有っても総合文化部だけ、吹奏楽部だけの学校も。その総合文化部も何らかの校外スポーツを継続する生徒にしか入部を認めず、運動が苦手な生徒でも運動部に加入させている学校もあるらしい。部活動の組成単位を複数校合同化して小規模校の生徒でも文化活動も含めて多様な活動から部活動を選択できるようになっても欲しいところだ。だが、一度に多くは求められないだろう。
 まずもって、社会体育等への移管と任意加入化で、練習と大会参加をフルにやりたい生徒たちにはその願いをかなえ、望まない活動で無休日長時間練習を強いられている生徒たちは解放し、多忙な先生方にワークライフバランスを取り戻させて欲しい。


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