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2016年12月20日 (火)

部活の問題は想定以上に深刻…全国体力・運動能力、運動習慣等調査

先週末、スポーツ庁が「平成28年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果を発表した。マスコミも近年に無く大きく取り上げていたようだ。我が県の児童生徒の体力は~的なローカルマスコミが多かったけど。
 文科省・スポ庁が部活動休養日の設定強化を打ち出したり、部活動指導のため無休日長時間勤務を強いられている先生方の署名活動が展開されていたりする中、それらに関係する調査も追加されていて注目されている模様だ。そしてその結果であるが部活動休養日や先生方の部活顧問就任のさせ方が私の期待が悪いほうに当たってしまっていて、開いた口が塞がらないでいる。両省庁関係者も中体連関係の方々もこれほど如実に表れるとは思ってはいなかったのではではないだろうか?
 20年ほど前に旧文部省が部活の休養日を週2日設けよというガイドラインを打ち出している。文脈を読めば「土日は休め、少なくともどちらか1日は休みもう1日は平日、土日2日とも大会参加などになったら週明け2日間は授業があっても部活はお休みにしよう」なのだが、調査結果は驚愕なものだ。全く休養日が無い学校が22.4%もあり、それ以外の学校77.6%でも何らかの休養日があると思われるが一ヶ月あたり4日以上週末に休養日にしている(毎週土日いずれか1日以上は休みにしていると思われる)学校は前述の77.6%×36.2%=28.1%に過ぎない。毎週末に休日がある(ただし必ずしも土日両日ではない)のは3割にも満たず、3割の学校は必ずしも毎週末ではなく、2割の学校は全土日祝は部活で休養日は平日にあり、残り2割の学校はほぼ(よもや盆正月まで部活ではあるまい)年中無休…4割の学校は盆正月以外は毎日学校で部活か授業かその両方で全く休みは無い。3割の学校は10日~20日連続登校が繰り返されている。毎週末に休みになっていても土日どちらかは部活というケースが多かろうから、完全週休2日の生徒や先生は一握りに過ぎないのではないだろうか。これほどの骨抜きを看過してきた自治体教委には猛省とスタンスの大転換をして欲しい。中体連や校長会は看過してきたのではなく、こういった骨抜きとすり抜けを非公式にリードしてきたのではないだろうか。教育委員会は現場教員との往復人事メンバーも多くいることだし、そういうメンバーが幹部教員を経て管理職に登用され校長会と中体連のメンバーになってもいく。そしてその中でもトップであった校長先生は退職後、教育長に登用されることが通例でもある。自治体教委も同罪、というより共犯なのではないか?まさか骨抜き・すり抜けは自治体教委の方針で公式には指示できないので中体連・校長会ルートで指示してきたなんてことではないと思いたいが…
 この状況をすすんで受け入れている、率先してこの状況を維持しようとしている先生たちだけなら、良いのかも知れないが、87.5%の学校は先生方全員が部活顧問になっているということであるから、事実上の業務命令+それに付随する強制ボラだというべきだろう。仮に競技経験があって種目は希望どおりであったとしてもこんなにも休まずに勤務+指導しなければならないことまでは勘弁して欲しいと思っている先生が数多くおられることは想像に難くない。未経験競技ならなおさら、幼児・病児・要介護家族を抱えればなおさらであろうと思う。
 そしてまた、生徒にとって家族にとってはどうなのだろうか?生徒の部活加入についての任意制は調査されていないが、6割から7割の学校は「全員加入制」だと公言しているという全国統計が過去には有るそうで、偶々でも未加入の生徒がいなかったりすれば、そこから学校風土が生まれ、それに乗じた学校方針化、そして「にわか伝統」に繋がるであろうから、実態はもっと高い割合で「全員加入」の学校が有るものと思われ、部活そのものを望まない生徒でも希望とは違う種目の部に加入した生徒でも休日であるはずの週末でさえ練習のために登校を強いられてもいることもまた想像に難くないところだ。
 休養日の全校完全実施、週末休養日の設定はもとより生徒の加入も先生方の顧問就任も各々の任意により「加入しない&就任しない」選択が許容されてほしいと切実に願われる。練習や対外試合を縮減するのはいずれはやらなきゃないだろうけど抵抗が大きいものと思う、特に保護者や地域や外部指導者の。加入強制性排除+顧問強制性排除の方が先んじて実施できると思う。いかがだろうか文科大臣&スポ庁長官。自治体教委に任せてたら中体連と校長会に(+自治体教育長にも)骨抜きにされますゼー。
 できることなら冬休み前に文科大臣・スポ庁長官・全国中体連会長・全国校長会長の4者で申し合わせて欲しい。一昨年の3学期始業式の朝、山形県天童市で新幹線に飛び込んで命を絶った女子生徒がいたでしょう。彼女と同じように部活でいじめられてる生徒がいるはず。「3学期から部活を強制しない、イヤなら、苦しいなら退部して転部しなくても良いよ」ってメッセージを送って欲しい。生徒だけじゃない、部活指導と教科指導と学級経営で苦しんでいる若い先生たちもたくさんいるはずだ。せめて部活顧問からは解放してあげて欲しい。青少年が接している大人たちから電通の高橋まつりさんのような悲劇もあってはならないはずだ。「申し出れば部活指導からはずす、新年度は顧問をさせない」ともメッセージして欲しい。新春の学舎から悲しいニュースが聞こえてこないようであって欲しい。そして、本当に実現してあげて欲しい。
 さて、オマケでおもしろい調査項目を見つけたので紹介して終わりにしたい。「生徒のニーズに応じて、複数の運動部に所属できるようになっていますか。」と「生徒のニーズに応じて、運動を含む複数の活動を行う部活動がありますか。」である。前者で実在するのは特設陸上部・特設駅伝部・特設体操部・特設水泳部…、後者で実在するのは総合運動部・総合文化部・ボランティア部…といったところだろうか。陸上部・駅伝部は常設していなくても陸上大会や駅伝大会に出るために中総体が終わってから引退した3年生を中心に短期間設置して特訓するヤツ、体操部・水泳部は入学前から体操や水泳のスクールに通っている生徒を集めて中総体に出るための名ばかり部で中には別な部と掛け持ちする子もいる。運動部じゃないけど全員運動部引退組と運動部掛持組の特設合唱部でNHKと合唱連盟とTBSのコンクールに出場してる学校も多いはず。総合運動部は学校の部に入らず校外のスポーツクラブに行く子が籍を置くための部、総合文化部やボランティア部がそういう存在になっている学校も有るらしく、校外活動をやっている生徒にしか入部させない学校も有ると聞いたことが…名目どおりの活動は申し訳程度に、総合運動部に至っては活動らしい活動は皆無だとか…。とにかく調査項目の文言とはズレてる形態ですよねぇ、こういうのって。調査項目が実態にそぐわないのか、文科省・スポ庁が思い描く理想の姿を学校現場がねじ曲げて悪ノリしてるのか、ドッチなんでしょう?いずれにしても「生徒のニーズに応じて…」ではないですよねぇ、こういうのって。


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2016年12月 7日 (水)

中高生は22時就寝?TVやNETは1時間?逆算すれば部活も社会体育も…一関市P連川島隆太先生講演会

先日の日曜日(12月5日)一関市P連の教育講演会を聴講してきた。
今年の会場は千厩中学校、我が家からは50分ほどの道のり、去年は大東地域摺沢地区のシッポウホールだったし、2年続けて東に寄りすぎな感は否めない。
講演会を保護者さんたちに呼びかけても自然体では学校の体育館や500~1000人クラスの固定席ホールは埋まらないのが実情で、川崎図書館の併設ホールあたりがハコ規模も距離感も程々な気がする…
それはともかく、今年の講師は脳トレなどで有名な川島隆太東北大学教授、席はまずまず埋まったかな?千厩中の生徒にも聴講を勧めたようで彼らが埋めてくれていたようにも思えたが…
「基本的な生活習慣が子どもの能力を決める」と題して行われた講演、中高生に22時就寝、そしてテレビやネット漬けの生活からの脱却、朝食におかずを…と一見、脳科学とは直結しないようなお話しだったが、脳の働きやテスト成績・進学実態・就業実態・アルツハイマーの発症など医療現場での実測・中高生の追跡データ・罹患者の集計値から導き出された川島先生の実感によるところが大きく、それだけ切実に切迫に課題を突きつけられた講演であった。
これらのお話しを聞いて「中学生に22時就寝を誘導するためにはどうしたらよいのか」という質問もあり、川島先生は「生徒自身に時間の使い方を考えさせてみて大人が軌道修正すれば良いこと」とお答えだったが、私はさらに重ねて「岩手県の中学生は全員部活に入らせられ、運動部に加入した一関市内のほとんどの中学生は部活動に連動する中学生スポ少・育成会活動・保護者会練習にも参加して21時まで練習することもある。どうお考えになりますか?」と質問しちゃった。来賓で来られていた教育長も、多数いらしていた校長先生方も、ほとんどの保護者も「中学生は部活とスポ少・育成会活動・保護者会練習とでスポーツするべきだ」とお考えの皆さんばかりなので、タブーな質問。川島先生は空気を読まずに(知らずにかな?)「指導者の皆さんにもわかっていただいて遅くならないようにすべきだ」というお考えを述べていただいた。
教育長&市教委は「部活の全員加入は各校が各々やっていること」というスタンスだし、校長先生方は「スポ少・育成会活動・保護者会練習は地域と保護者がやっいていること」スタンスだろうけど、是正に動いて欲しいんだよなぁ、でも、しないんだろうなぁ、あの人たち…


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